●2004年・岩・沢における確保技術の講習会●

【日程】2004年6月6日(日)
【場所】横須賀市・鷹取山

 クライミングの途中で登っているパートナーが墜落したらどうなるでしょうか? その時あなたは冷静でいられますか? この講習会では、基礎のロープワークから正しいビレイの方法、相手を確保した状態からの自己脱出の方法、また実際に数十Kgのおもりを落下させて墜落の際の衝撃を体験しました。

<<<主な講習内容>>>
1、基礎のロープワーク(支点作成/自己確保/仮固定/ロープの結束)

2、確保器の取り扱い(ATC/ルベルソなど)

3、確保実習(人間の重量相当の重りを落下させ 確保を行う)


●写真(1)↓
雨天の下・講習前のオリエンテーション



●写真(2)← 基礎のロープワーク

 クローブ・ヒッチ(インクノット)、ムンター・ヒッチ(半マスト)など、支点作成、確保のための基礎のロープワークの説明。
 支点作成は、流動分散方式、そして流動分散させてさらにエイトノットで結ぶ方法など。初心者には基礎の学習、中級者には復習の要領で講習が行われました。



●写真(3)→ 立木に対してメインロープを結ぶ

 太い立木があったと仮定して、そこにメインロープをフィックスする方法を学びます。ボーライン・ノット(ブーリン)、エイトノットなどありますが、立木に対するクローブ・ヒッチはテンションがかかると締まり、結び方もシンプルで有効。しかしちょっと結び方を勘違いするとスルリと抜けてしまうので、注意が必要です。

 



●写真(4)← 自己脱出の方法を学ぶ

 ロープにテンションをかけて、クライマーが墜落したことを想定して、自己脱出の訓練を行いました。まずはプルージックやクレイムハイストノットなどのフリクションノットの修得が欠かせません。その上で、マリナーノット、ミュールノットなど、「加重がかかった状態でも解きやすい結び方」を修得することが大切です。一見すると、手順が複雑で大変そうに見えますが、原理を理解して、ひとつひとつの部品を組み立ててゆくようにすれば、混乱も少ないでしょう。



●写真(5)→ メインイベントの墜落実験

 実際に人間一人くらいの重さの砂袋(60Kgほど)を作成し、それを壁の上まで引き上げて、それを落とし、各自のビレイ器具で墜落を止める訓練(実験)を行いました。実際のクライミングでもランアウトした状態(クライマーが最後のランニング支点より上部を登っている状態)から墜落したときは、2mランアウトしてたら4mの墜落をします。その衝撃はいかに!?



●写真(6)← 大勢で砂袋を引き上げます

 



●写真(7)→ 墜落実験システム全景

 上部にしっかりした2つの支点を作成し、一方は引き上げ用ロープを通して、砂袋にセットし、一方を大勢で引き上げます。もう一方の支点には、確保用のメインロープを通して、やはり砂袋にセットし、ビレイヤー(確保者)は一方のロープをATCやルベルソなどのビレイデバイスで確保します。砂袋が一定の高さに到達したら、引き上げ用ロープについているストッパーを外して、砂袋を墜落させます。



●写真(8)← 落下時の衝撃!

 4mほど砂袋を落下させたとき、その衝撃は男性の確保者の体重を持ち上げるほどになります。グランドフォールしない範囲で、うまくロープを流して、衝撃を吸収しながら制動をかける必要があるでしょう。
 このような機会は普段なかなか無いですから、受講者には良い経験になったのではないでしょうか。各自の会に戻って、同様な講習会を開いてみてはいかがでしょうか?

■文責:鳥越@小田原ナーゲル